きらきらEvery(仮)

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少年ハリウッド感想2022 第25話「瞳を閉じる日が来ても」

 ステージの上で折り重なるように眠る5人。その瞳を開かせたのは、去ったと聞かされていたシャチョウだった。そこにシーマやテッシーも現れる。ステージを降りるように告げるシーマの命令も、彼らをおいて出ていったシャチョウの言うことも聞かないと宣言し、クリスマスライブまではこの場を守り抜くと決める。

 そのクリスマスライブに向け、どうすればいいのか話し合う彼らが見つけたのは「最高のいつも通り」。

 クリスマスライブを終えてしまえば、新生少年ハリウッドだけではなく、ハリウッド東京も建て替えのため取り壊されてしまう。限られた時間を惜しむように、客席で朝食を取る五5人。いつものマッキーの思いつきで一人ひとりモノマネを披露する羽目になる。順に与えられたお題でモノマネを披露していくメンバーたち。

 最後になったカケルに与えられたお題は「少年ハリウッドのモノマネ」だった。

 少年ハリウッドのモノマネをするカケルに紹介され、5人はステージにあがる。ステージに上った5人もまた、少年ハリウッドのモノマネをして、無人の客席に礼をした。

 最初は何者でもなかった。役の力を借りて、初めて舞台に上がった。そして1年前のクリスマス、彼らはアイドルとしてようやくステージに立った。

 そして、最後の瞬間まで「少年ハリウッドになり続けよう」と決めた。

 それを陰から見ていたシャチョウとシーマ。シーマはシャチョウのことを「シャチョウ」と呼び、「みんな随分『少年ハリウッド』らしくなったね」と微笑んだ。

 新生少年ハリウッドが、自分たちの力で「少年ハリウッド」になった。シャチョウは5人を信じていたに違いない。彼らなら、本物の少年ハリウッドになれると。

 「私の人生は少年ハリウッドのためにある。そして少年ハリウッドは私の人生のためにある。たった一瞬でいい、誰かを、そんな気持ちにさせることが出来る存在。それが本物のアイドルです。誰かの、何かのために存在するエゴイスティックな気持ちってね、極めれば世界のすべてを愛すってところまで辿り着くんですよ」

 大げさな言い方だけれども、今の私にはこのシャチョウの言葉が痛いほどわかる。シャチョウのように人生を賭しているわけではないけれど、たしかに、少年ハリウッドは私のためにあると思える。世界の何を見ても、愛するものの中に少年ハリウッドの姿を見つけてしまう。そんなかけがえのない作品と出会えたことに、本当に感謝している。何度ありがとうと思っても足りないほどに。

 

 そして、彼らのライブの幕が上がる。