きらきらEvery(仮)

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少年ハリウッド感想2022 第22話「ファンシーメルシーブラックコーヒー」

 少年ハリウッドならいつかやりかねないと思っていた恋愛が絡んだエピソード。まさかそれがキラのものだとは思わなかったけれど。

 家の冷蔵庫が壊れてしまい、普段は母親が作ってくれるお弁当を食べているキラが、登校途中に足を止めたサンドイッチ屋。劇場への送り迎えも母がやっているキラにとって、自分でこんなお店に入るのは、おそらくほとんど初めてのことだろう。

 キラが足を止めたきっかけでもある店員のお姉さんにすすめられ、苦手な「青葉」が入っているチーズチキンカツサンドを購入するキラ。食べ盛りの男の子がチーズチキンカツひとつで足りるのだろうかとちょっと心配してしまった。あと、クラスでちょっと浮いてるんじゃないかと心配していたけど、気軽に話しかけてくれるクラスメイトもいて安心した。

 連日サンドイッチを大量に買ってくるキラの様子に、ひとりだけピンとくるマッキー。やはり最年長なだけあって、5人の中では恋愛経験値も高そうだ。カケルを誘ってキラの尾行を決行する2人は、キラと女性を文字通り草葉の陰から見守る。

 16話の「本物の握手」で登場した名も無きファンもそうだけれど、この話でキラが初めて恋をする相手も、とても素敵な年上の女性だった。こんな素敵な人と出会えたのは、彼らにとって本当に幸運なことだったと思う。

 誰よりもプロ意識の高いキラが、劇場入りの時間を破ってしまうほど、恋は人を衝動的にさせる。あえなく、初めての恋を散らせてしまったキラだったけれど、いつか「佐伯希星」と過ごした時間を特別なものにする、と約束する。このシーンも、16話の「本物の握手」に通じている。

 今はまだ、彼女も、他の沢山の人達も、彼の名前を知らない。だから、こんな少しだけ特別な、だけどいつか遠い想い出になってしまうかもしれないこの日を、「佐伯希星」と過ごした「特別」な日に変えられるように。

 「いつかどこかで、僕を見つけてください。僕、あなたが必ずこの日のこと、旦那さんに自慢したくなる存在になります。僕、『佐伯希星』と言います」