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少年ハリウッド感想2022 第5話「エアボーイズ」

 少年ハリウッドというアニメにおいて、アバンを挟まずにOPから始まる回は、何かしらの仕掛けがあることが多いので、これから鑑賞される方はぜひ心して見てほしい。
 5話ではまるまる、「エアボーイズ」という舞台が描かれる。会場のアナウンスから始まるそれは、まるでライブビューイングで舞台を見ているような感覚になる。普通のアニメーションなら、多少なりとも舞台裏などを描くと思うが、この回はED以外、全てが舞台上のものを映した思い切った構成となっている。
 パイロット志望だった五人が、いろんな事情や会社の経営方針で客室乗務員として過ごす一つのフライトの話だ。素直に、一つの舞台として見られる内容である一方、「ひょんなことから客室乗務員になった五人」の「客室乗務員」を「アイドル」に置き換えると、また別の見方もできる。何度見てもそのたびにいろんな発見がある奥深い舞台だ。トミーの子供の頃からの夢がパイロットであったり、シュンが「なんで俺らが客室やんなきゃなんないんだろう」と口にするあたりがわかりやすいかもしれない。そうなると、乗客は私たちファンを示唆しているのだろうか。
 ここで出て来る「夢の上書き」というテーマも、今後のストーリー、特にシュンに強く関係してくるのが興味深い。エアボーイズ公演は、彼らが「役」の力を借りて舞台に上がるという経験を描くとともに、これまでの、そしてこれからの彼らの未来をも予言している。