きらきらEvery(仮)

書き留めたいことを書く

HELLO WORLD -ボーイ・ミーツ・ガールとキスの価値


映画『HELLO WORLD(ハロー・ワールド)』予告【2019年9月20日(金)公開】

映画館で予告を見て初めて存在を知り、一瞬で見に行こうと思ったんですがようやく一昨日見てきたので感想を書きます。重大なネタバレはありませんし、同時に考察や深い感想もありません。まだ理解しきれていないので。でも好きなことを書きます。どうぞ。

 ヒロインであるところの一行さんがめちゃくちゃ可愛くて、可愛すぎて、始まって30分くらいで一行さんの可愛さに涙しました。一行さんがとにかく可愛いので、PVなりなんなりで一行さんのことを「可愛い子だな…」って思った人は絶対見てください。一行さん可愛い…可愛い……そりゃ一行さんの笑顔を見たいと思う…私だって見たいと思いますよ!!!!!!

とりあえず落ち着いて作品の話をすると、物語の起伏というか、ちょっとダレるようなところはあった気がするんですが、一行さんが可愛いのでそれはどうでもよかったです(あっまた一行さんカワイイの話になってしまった)それよりもキスですよキス

私はこの作品における「キス」の扱い方がとってもとっても好きなので、もうそれだけで大好きになってしまいました。ここからは少しだけネタバレなので気をつけてほしいんですけど、

ボーイ・ミーツ・ガール作品における「キス」は「世界の開闢」と同価値なんですよ。

かい‐びゃく【開×闢】

[名](スル)
1 《古くは「かいひゃく」とも》天と地が初めてできた時。世界の始まりの時。「開闢以来の出来事」
2 信仰の地としての山を開き、あるいは初めて寺院などをつくること。また、その人。開山。「高野山開闢」
3 荒れ地などが切り開かれること。
「土地、これに由(よ)りて、次第に―し」〈中村訳・西国立志編

https://kotobank.jp/word/%E9%96%8B%E9%97%A2-458339

 それだけの価値が、キスにはあるんです。セックスの導入としてのキスではなく、我々が酔っ払ったときに悪ふざけでやるようなキスではなく、ボーイ・ミーツ・ガールの「キス」はたしかに、世界を創造する力がある。世界を変革する力がある。そんな力があると信じられる。尊くて、神聖で、一秒後の世界を変える力がある。この作品は、その点で非常に真摯であったと感じます。この作品は、キスの価値と尊さを知っています。

 また「たとえ世界が壊れても、もう一度、君に会いたい―――」というキャッチコピー。いわゆる「僕」「キミ」「世界」で構成される「セカイ系」と言われるジャンルなのかもしれませんが*1「僕」が天秤にかける「キミ(=一行さん)」と「世界」で「キミ」が世界よりも大切な存在で無くてはいけないわけですが、一行さんは本当に可愛いので、「僕」が一行さんのために世界を壊す決断をするとしても、観客である私も致し方ないと思いました。

要約すると「キスの価値観が素晴らしい」「一行さんが可愛い」という話なのですけど、SFとしてのギミックも面白く、またSFとは関係なく物語(脚本)としての仕掛け*2も面白かったです。後半というかラストに情報量が一気に増えるので、私はまだ消化できていません。ノベライズ等で理解を深めた上で2度めを見に行きたいと思っています。

手放しで褒めているようですけど、途中でちょっと気持ちがダレた部分もありました。また、「この物語<セカイ>は、ラスト1秒でひっくり返る」を意識しすぎて身構えてしまったところもあります。ただそれ以上に、本当にキスシーンが良かったのですべての記憶が上書きされ、大好き…となっています。大好き…一行さん可愛い……あと個人的には、もちろんハイティーンが見ても素敵な作品だと思いますが、どっちかというとおっさん向けだと思いました。一行さんが気になってるおっさんは見に行こ…

*1:とはいえ「セカイ系」の定義自体がふわっとしていますが

*2:おそらく最初は主人公・直実の視点で物語を見ていくことになると思うが、途中から視点がスイッチすることで見える世界がある