きらきらEvery(仮)

書き留めたいことを書く

少ハリ

少年ハリウッド感想2022 第26話「HOLLY STAGE FOR YOU」

長めに取られたOVERTUREの時間は、私たちをハリウッド東京に迎え入れるための魔法だ。 この回は特に、音響にも最新の注意が払われているように感じる。マイクを通して響く声や、それに応えるファンの声援、衣擦れの音。恒例の自己紹介は、もちろん一話とは比…

少年ハリウッド感想2022 第25話「瞳を閉じる日が来ても」

ステージの上で折り重なるように眠る5人。その瞳を開かせたのは、去ったと聞かされていたシャチョウだった。そこにシーマやテッシーも現れる。ステージを降りるように告げるシーマの命令も、彼らをおいて出ていったシャチョウの言うことも聞かないと宣言し、…

少年ハリウッド感想2022 第24話「まわりっぱなしの、この世界で」

前回の不和を引きずりながらも撮影は続く。そんな彼らの前に投入されたのは、キャッスルリゾートのマスコットキャラクター・シロートくんだった。 「いいかげんにしろ、この腐れアイドルども!!」 およそテーマパークのマスコットらしくない奇天烈な言動に…

少年ハリウッド感想2022 第23話「正しさと正しさの狭間で」

初代少年ハリウッドの中で、誰よりも解散に否定的だったシーマ。そのシーマが再び、ハリウッド東京に現れる。シャチョウに「ハリウッド東京をちょうだい」と、告げるために。 まるで悪役のように登場するシーマだけれども、彼の言うことも客観的な正当性があ…

少年ハリウッド感想2022 第22話「ファンシーメルシーブラックコーヒー」

少年ハリウッドならいつかやりかねないと思っていた恋愛が絡んだエピソード。まさかそれがキラのものだとは思わなかったけれど。 家の冷蔵庫が壊れてしまい、普段は母親が作ってくれるお弁当を食べているキラが、登校途中に足を止めたサンドイッチ屋。劇場へ…

少年ハリウッド感想2022 第21話「神は自らの言葉で語るのか」

前回と対になるようなエピソード。誰よりも望んでいなかったセンターの座を得てしまったカケル。自分の意思とは関係なく、周囲は彼のことを「新センター」というフィルターを通し、各々の想像を押し付ける。自分の意図しない「自分」が作られていく心地悪さ…

少年ハリウッド感想2022 第20話「僕達の延命」

「友達でもなかった見ず知らずの奴らと、ある日突然、歌って踊るようになった時、毎日覚えていた違和感は、もう、どこへ行ってしまったんだろう。『普通じゃない』この状況が、僕には『普通』になった」 そんなモノローグから始まる20話。ファンの前でアイド…

少年ハリウッド感想2022 第19話「渡り鳥コップSP~水辺の警察学校番外編~」

少年ハリウッドの数ある問題回の中でも、私がダントツに問題だと思っている一作。 17話で描かれたトミーが参加したドラマが、1話を挟んでここで放送される。「渡り鳥コップ」は「もやもや刑事ドラマ」として人気とのことだが、その謎のジャンル名どおり、こ…

少年ハリウッド感想2022 第18話「サプライズケーキは予想外」

また胸がヒリヒリとするようなシュンのメイン回。この回も見返すのが辛くて、あまり見返していなかった。 9話では夢と現実のギャップで不貞腐れていたところを、コウさんとの出会いで吹っ切ることができたシュン。その彼がまたつまらなさそうな顔をしている…

少年ハリウッド感想2022 第17話「僕は君のアイドルだから」

初代と新生の交流においてとりわけ縁が深いのが、同じ「運気上昇担当・トミー」の2人だろう。 トミーはトミー先輩(便宜上こう称する)の推薦で、大人気もやもや系刑事ドラマの番外編に出演できることになった。初めてのドラマの現場で、そしてトミー先輩の…

少年ハリウッド感想2022 第16話「本物の握手」

少年ハリウッドの中でも屈指の名作として名高い本話。誰かを応援する・応援したことのある、すべてのファンにはきっと響く。 ライブ後の握手会を始めてから、カケル以外のメンバーは「握手会だけやっていたい」と言ってしまうほど楽しげだ。それに対し、「私…

少年ハリウッド2022感想 第15話「守り神が見たもの」

まさかのキャット視線で描かれる15話。2期から見始めた視聴者にも優しく、キャットのモノローグが字幕として表示され、少年ハリウッドのメンバーや、ハリウッド東京について教えてくれる。それにしてももっとやり方があっただろうに、ここでキャット視線を持…

少年ハリウッド感想2022 第14話「永遠のど真ん中」

そして、彼らの新しい、神聖な旅が始まる。1期が「アイドルになる物語」ならば、14話から始まる2期は「アイドルであるための物語」だ。 2期のOPである「HOLLY TORIP」は、ハロー世界で開いた扉のその先、まさしくサブタイトルの「永遠のど真ん中」を歌った曲…

少年ハリウッド感想2022 第13話「僕たちは、永遠に生まれなおせる」

まるで嵐の前のように、けれど年末の喧騒で心がざわめくように、その気持ちの昂りをそっと隠すように、ファーストライブを間近に控えた5人の日常。 幼い頃から「子役」として両親、特に母親の期待を受け、「僕の居場所はここにしかないんだよ」と、マッキー…

少年ハリウッド感想2022 第12話「ハロー世界」

前話の最後で光明が差したかと思いきや、メンバー内のギスギスは継続中。テッシーからステージ衣装を見せてもらったり、キャットがシュンの肩に止まるなど、ほっとするシーンが挿入されるものの、前回頑張って練習をしていた赤箱組と、練習に出ていなかった…

少年ハリウッド感想2022 第11話「望まれない僕たち」

彼らの視線が「外」に向けられるということは、自分たちが「外」から見られる可能性に至ったということでもある。クリスマスライブを前に、その視線を意識して、ギスギスとしていくメンバーたち。おそらく、チケットの捌け具合が芳しくないのも、メンバーの…

少年ハリウッド感想2022 第10話「ときめきミュージックルーム」

まさかの全編音楽番組回。同じキングレコードだからって、ミス・モノクロームまで出演するとは誰が予想しただろうか。本放送時はミス・モノクロームの新譜のCMが挿入されて、「少年ハリウッド」が私たちの次元に来てくれた! というメタな仕掛けもあり、C…

少年ハリウッド感想2022 第9話「みっともない輝き」

シュンがメインの回は、いつもヒリヒリとして、見返すのが少し辛い。それは多分、シュンがメンバーの中で一番、私に(もしくは私たちに)近いからじゃないかな、と思う。 以前の感想でも書いたが、少年ハリウッドのメンバー5人は、みんながみんな「アイドル…

少年ハリウッド感想2022 第8話「永遠の花火」

3話の初代少年ハリウッドのエピソードと対になっている夏の合宿回。シャチョウから年内にライブ活動を始めると告げられ、今まで「外」(ファン・お客さん)に対してあまり向けられていなかった意識が、ようやく向けられようになる。七話までで「自身」と「ア…

少年ハリウッド感想2022 第7話「人生に人生はかけられない」

2話のEDで、あんなに素敵な「子鹿の靴」を披露してくれたカケルが、まさか音痴だったとは。中の人の歌唱力は高いのに、よくこんなに絶妙な音痴具合を表現できたと思う。わかりやすい音痴ではなくて、なんとなく不安になる音痴。少年ハリウッドの持ち歌のメロ…

少年ハリウッド感想2022 第6話「雨の日の居場所」

雨の中、傘をささずにずぶ濡れでハリウッド東京まで来たキラ。「傘飽きたんだもん」。4話以前では考えられなかっただろう姿だ。エアボーイズという舞台を通して、何かを乗り越えたように、吹っ切れたように見える。それに引き替えマッキーは、前回の舞台での…

少年ハリウッド感想2022 第5話「エアボーイズ」

少年ハリウッドというアニメにおいて、アバンを挟まずにOPから始まる回は、何かしらの仕掛けがあることが多いので、これから鑑賞される方はぜひ心して見てほしい。 5話ではまるまる、「エアボーイズ」という舞台が描かれる。会場のアナウンスから始まるそれ…

少年ハリウッド感想2022 第4話「人は死ぬ。いつか死ぬ。でも」

家庭に関して一番深い描写があるのがキラだ。描写自体は風見家が多いけれど、キラの場合は彼のあり方に、家庭の影響が色濃く反映している。 エアボーイズ公演が決まり、メンバーは舞台の練習に入っていた。キラは子役時代に培った演技力をここぞとばかりに披…

少年ハリウッド感想2022 第3話「彼らの未来」

少年ハリウッドにおける大きなテーマの一つである「永遠」。それが初めて色濃く出た回だと思う。それまで二次元のアイドルといえば、三次元と違って年を取らない(取ったとしても老いたりはしない)というのが大きなアドバンテージの一つであると思っていた…

少年ハリウッド感想2022 第2話「嘘が輝く時」

「アイドルになってキャーキャー言われるのって、いじめられてるってこと?」「キャーキャー言われて手振られるのって、裏返せばバイバイってことなんじゃないの。『あんたたちこっちの人間じゃないからね』って…」 (少年ハリウッド1話「僕たちの自意識」よ…

少年ハリウッド感想2022 第1話「僕たちの自意識」

カケルのモノローグと、丁寧に描かれる風景描写から物語は始まる。カケルが母に促され、コップに注ぐオレンジジュース。あまりにも日常的で、写実的だ。 私がこの『少年ハリウッド』という作品に触れたきっかけは、キャストに応援している声優さんがいたから…

クラウドファンディングは「支援」であるということ

少年ハリウッドJAPANツアー、地方の入りはそこそこのようでしたが、池袋では急遽追加公演が決定するなど、盛況に終わったようでおめでとうございます。 今日はそんな少年ハリウッドが新しく発表したクラウドファンディングの話。私が思っていることを書きま…

私たちは彼らの無慈悲な神へとなるのか

少年ハリウッドの各話タイトルが好きで、中でも19話の「神は自らの言葉で語るのか」が内容と相まってとても好きなのですが、それはおいといて、昨年(2018年12月24日)のクリスマス・イブの夜、我が地元博多で少年ハリウッドのクリスマスライブのLV(という…

少年ハリウッドとかいうびっくり箱なコンテンツ

人生で一番楽しかった7月は2018年だったと、多分死ぬ間際にでも言えると思います。アイドリッシュセブンの1stライブがどんだけ素晴らしかったか書きたくもありましたが、筆舌に尽くしがたいという言葉通り、私には語る言葉がありません。あとオタク特有のプ…

すっからかんの僕たちは、永遠に生まれなおせる

2018.2.24-25に開催された、少年ハリウッドのクリスマスライブ(正確には『第26話完全版完成披露上映イベント』)に参加してきました。全4回の公演で、私が参加したのは24日2部と、25日1部の2回。今自宅に帰ってきて、興奮したままこのエントリを書き始めて…