きらきらEvery(仮)

書き留めたいことを書く

コードギアス 反逆のルルーシュⅢ皇道

コードギアス劇場版3部作が完結した。結局、Ⅰ興道を2回(記憶喪失だけどもしかしたら3回行ってるかも)、Ⅱ叛道を1回、皇道を2回鑑賞した。どれもコードギアスという作品の、10年経っても色あせない面白さを再確認できたものだったけど、その中でもⅢ皇道が一番映像快楽が多量で好きです。逆に1回しか見ていない叛道はみちみちに詰め込みすぎて、パッチワークのような印象を受けてしまった。私があまり中盤の展開が好みじゃないからかもしれないけど、ⅠとⅢに比べてⅡは初見殺しな展開だったと思う。

Ⅲ皇道の好きなところを雑多に書いていきます。ネタバレ注意。

  • 開幕土の味。サブタイトルが「土の味」だから通称も何も土の味なわけですけど、見返してみたらどっちかって言うと砂利の味って感じですよね。土より痛そう。敵対するふたりがなかなか一つになれない公式によるじらしプレイがたまらない。
  • ラウンズ(名前忘れた)に攻められピンチな蜃気楼の前に颯爽登場する紅蓮・聖天八極式。まず「聖天八極式」って名前もやばい。このあとのスザクとの一戦もいい。
  • ロロの最終戦。時を止めるロロの能力の描写の仕方(ルルーシュの会話が細切れになる)がめちゃくちゃ好き。あそこは一度アフレコしたものを切り貼りしているんだろうか? きっとまたオーコメで喋ってくれると思うけど。
  • これはⅡにもあったシーンだと思うけど、片腕だけ吊られるコーネリア皇女殿下。脇丸見え。私は男女とわず、脇を見せてくれる子に弱いんだ。
  • 首都・ペンドラゴンで玉座につく自称99代皇帝ルルーシュと、いきなり天井からクルクル現れるスザク。このクルクル登場も好きだけど、何より「ラウンズを超えたラウンズ、ナイトオブゼロ」の称号を与えられたときのドヤドヤドヤ顔が好き。この「ナイトオブゼロ」って称号が本当に厨ニ心を刺激して仕方ないんですけど、「ナンバーズを超越するもの」と「ゼロの騎士」のダブルミーニングがヤバイ。そりゃドヤ顔にもなってしまう。
  • VSシュナイゼルの富士山麓決戦。ここでもボタンぽちーのルルーシュもいいし(サクラダイトを使って敵味方一掃するやつ)環境データを19秒で打ち込み+0.2秒(だったっけ?)でフレイヤ弾頭にぶつけて対消滅させる二人の共同作業。
  • ダモクレス戦で、新規採用された挿入歌「螺旋のピース」が本当にエモいので昭和生まれオタクは絶対に聞いて欲しい。エンディングは今っぽいのに、こっちの挿入歌からは土の匂いがする。もちろんシャルルのギアスを打ち破ったナナリーと、ナナリーをまもるために覇道を進んできたルルーシュとの対峙、そして飛び道具は潰え、ボロボロの機体で取っ組み合いになるランスロットアルビオンと紅蓮聖天八極式のロマン。これだけでも映画館で見て良かった~!と思える、多分一番好きなシーン。


    Rayflower「螺旋のピース」試聴(『コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道』挿入歌)

  • ゼロ・レクイエムにて滑り落ちていくルルーシュを見つめるナナリーの動きがとても好き。
  • ED後の、TV放送版でも生存説と死亡説が入り乱れたC.C.のシーンはまるっと変更になっている(雰囲気は一緒だけど) これにて新作に続く、「生存説」のフラグが立ったのかなと思う。C.C.の元に届いた招待状を翻訳してくれた人がもういるのでは?私は英語わからないので無理でした…微妙に見えづらく加工してある?気がします。

予知夢のはなし

257日前に携帯の挙動がおかしくて機種変したというどうでもいいエントリを書いたのですけど

unino.hatenablog.com聞いてくださいよ、そのエントリで延々と「アイドリッシュセブンが対応してない!辛い!」という話をしてから半年以上、ようやく端末が対応したぞ!!!!

idolish7.comもう半ば諦めてましたからね。あのエントリを書いてからしばらくは、要望メールを何度か出したんですけれど(多分10回くらいは出してる…?でもあくまで「要望」として柔らかくお伝えしてますので困ったお客さんじゃないよ!)いつまで経っても「検証中の端末」にも追加されないので、次機種変するときは信念をボキボキに折り曲げてXperiaにしてやろうと思ってました。いや、別にXperiaに何があるわけでもないんだけど、メジャーな端末あんまり持つ気にならなくて…(だから非対象機種になっちゃうんだよ)

それはそうと、おととい夢を見たんですよね。夢の中で、誰かに向かって自分のスマホを見せながら「今のアイナナのイベントがさ~」みたいな話をしてたんですけど、そのスマホっていうのがアイナナインストール出来なかった現機種で、夢の中ながら「ん?インストールできるようになってるじゃん」と不思議に思ったわけです。それで目を覚まして「あんな夢見たけどまさかね~ハハハ」と諦念の中の一縷の希みを抱いてGooglePlayストアに入ったところ

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おわかりいただけるだろうか…? ちなみに↓が機種変直後のスクショ(戒めとして残してある)

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ゆ、夢じゃなかった~~~~~~~!!!!!! あまりのことに慌てながら、公式サイトで愛機が対応端末に追加されている先のページを確認して、また幸せを噛み締めた。まあそもそもアイナナくんは必要スペックを満たしていても対象端末じゃないとインストールできないのが謎だったんだけど音ゲーだからそこらへんシビアなんですかね。なんて、本当はめちゃくちゃ嬉しいLOVE!なのにツンデレっぽく皮肉を言ってしまったりするのだ。今までありがとう、HTL22くん。君はサイズもちょうどよくて、今まで使ったスマホの中で1,2を争うくらいに好きです。今ですらアイナナ専用機だったから、今後は眠ったままになるかもしれないけど、僕は君のことを忘れない。思えばいろいろあったね、プリティーリズム・レインボーライブを完走したのも君だったね。(dTVで配信していたものを、友人と見るたびにHDMI接続して見た)よくホカホカになるし、すぐに充電は切れるけど、それも今ではいい思い出です。ありがとう。そしてゆっくりおやすみなさい。……なんて言ってもらえるかと思ったら大違いや!君にはサブ機として骨になるまで働いてもらう!これからもよろしくな!~HAPPY END~

すっからかんの僕たちは、永遠に生まれなおせる

2018.2.24-25に開催された、少年ハリウッドのクリスマスライブ(正確には『第26話完全版完成披露上映イベント』)に参加してきました。全4回の公演で、私が参加したのは24日2部と、25日1部の2回。今自宅に帰ってきて、興奮したままこのエントリを書き始めてしまったので、だいぶエモい(もしくはキモい)文章になると思うのでご容赦を。あとイベレポ的なものではなく、今の私が思ってること、感じていることをとりとめなく書きます。 

泣くと思ってたけど、まさか上手く声が出なくなるほどワンワン泣いてしまうとは思わなかった。だいたい、TV放送版でもあったシャチョウからのサプライズのところで涙ぐんでしまうんですよね。最初は「まだ『少年ハリウッド』じゃないみんな可愛いな~」とか「こういう日常風景をファンに見せてくれるとかめっちゃ嬉しいな~」という気持ちでニコニコ見てるんですけど、「生まれた場所の違う者たちが 同じステージの上で何度でも生まれ直す それはすべて 君に会うためだった」ってくだりからもう涙腺崩壊ですよ。そうなんですよ、少年ハリウッドは私に出会うために生まれてきてくれたんだよ! もちろん本当はそんなことないのはわかってるんだけど、そう思える、彼らがステージの上で少年ハリウッドとして立ってくれている時間だけは、そう思ったっていいじゃないですか。そのあとの「ありがとうございました!」もめちゃくちゃ泣ける。(これ後述します)そこから続くシャチョウからの「終わることを 恐れてはいけない 誰もが、いつだって始まりにいる 少年ハリウッドの そしてみなさんの聖なる旅が 始まる Have a nice holly trip」シャチョウはポエムの天才か???????? このメッセージ、私が目にする時期によって、毎回毎回別の方向からぶっ刺さるのがすごいんですよ。TV放送時には「終わることを恐れるな」と励まされ、クラウドファンディングが始まったときには「みなさんの聖なる旅が始まる」と告げられ…そうなんですよ、この完成披露ライブをもって、また少年ハリウッドと私たちの聖なる旅が始まったんですよ! 裸一貫イチからのスタート!(資金的な意味で)なんせクラウドファンディングで集めたお金はMakuakeさんへの手数料を差しひいて、すべてこのライブにぶっこんでくれたそうなので…(Thank you!)そろそろMakuakeさんも、私たち少ハリ民を太客と思ってくれてるんじゃないかな?と思いますね。また新しいクラウドファンディングも始まるしね! 話は戻りますけど、TV放送版では「アンコール!アンコール!」という我らの声で終わったわけじゃないですか…「その声はきっと届く……」というメッセージ通り、本当に届いたんですよ! 本当に、アンコールが見られたんですよ!! 凄くないですか? 凄いよ! だって届いたんだもん!アンコールの声が届いて、少年ハリウッドにまた会えたんだもん。それなのにね、彼らは言うんですよ…アンコールありがとうって。クリスマスという大切な日に、会いに来てくれてありがとうって。みんなとこうやって喋る時間をくれてありがとうって。いやいやありがとうとかこっちが言いたいし言っても言い足りないし、なのに何度も何度も、メンバー全員言ってくれるんですよ「ありがとう」って。橋口いくよ先生も、新田将司さんも、ZEN THE HOLLYWOOD 80’sのメンバーも、みんな言ってくれる。その「ありがとう」を聞くたびに「なんでだろう?」「なんでありがとうって言ってくれるんだろう?」って思うんだけど、もしかしたらメンバーや先生たちも、私たちの「ありがとう」をそういう風に受け取ってるのかもしれないなあ…と思ったり。もうそろそろ「ありがとう」って言うだけじゃ足りない気持ちになっている。もっともっとありがとうのその先を伝えたいんだけどなあ。

そんな私に朗報!また3月からMakuakeでクラウドファンディング始まるよ!やった~~~~~!!!!!!  いや、クラファンとかその周りについてはまた別に書きたいんですけど(批判的な内容じゃないよ!)少年ハリウッドのみんなにまた出会うために、約束というか目標を作ってくれたのは本当に嬉しい。この発表がなかったら、「とりあえず少年ハリウッドは一度おやすみなんだ」って気になってたかもしれない。燃え尽き症候群みたいな。だけど、実現するかはわからないけど、次の約束が出来たので。本当に、こんなに家内制手工業みたいな作品なかなかないよ?! スポンサーもいないよ???? キンプリのときにも「キンプリお金ねぇ~」と思ったけど、少ハリなんて企業が全くついてねえ~~~~~~! いうならば同人作品みたいなもんだよ多分。でも、何年後になるかわからないけど、夢を見たっていいじゃないか。そして夢を見させてくれる橋口先生を始め、少年ハリウッドに命を与えてくれるすべての皆様、ありがとうございます。営業部長という名誉ある役職も賜ったので(保護者→ファン→営業部長*new!)頑張ろうと思いますが、何の影響力も持たない自身がにくい…

スマホが挙動不審で大変だった覚書

何もしてないのに壊れたんです!本当なんです、信じて!

 

という前置きはさておき、購入して2年経たないスマホ(HTV32)が本日、とうとう死んではないけどポンコツになってしまったので、これと言った解決方法が見つかったわけではないけど覚書。

まず最初に要件を書くけど各種アプリ(ゲームやLINE)の引き継ぎコードは絶対出しておこう。もうこれが言いたい。私はこれだけが言いたい。

 

今のスマホに機種変したのは2016年6月初旬だったのですが、その直後からDLして始め、未だにズブズブずっぷりどっぷりはまってる某アイドリッシュセブンというゲームがありまして、この1年半弱でわりと大層な額を課金しているわけです。そのデータが引き継げないと本気でヘコむハメになったと思うので…引き継ぎ方法が変更になったので2017年3月なのですが、その直後に引き継ぎコードを出して、スクショしたものをパソコンに保存しておいて本当に良かった。よくやった私。みんなも無課金で頑張ったゲームも引き継げないと破壊力有ると思うけど、お金も時間もつぎ込んだゲームが復旧できないと、本当に死ぬほど辛いと思うので、せめて課金したゲームだけは引き継ぎコードの管理をしっかりして欲しい。老婆心ながらそう思う。

心配だったのは、引き継ぎコード使った時に、そのコードを出したときの状態に巻き戻っちゃうんじゃないか?ということなんですが、結論からいうと前回プレイを終えた状態から引き継げました。なんならスタミナもちゃんと時間経過分回復していた。まあ考えてみたら当然なんですが、ググってるときに「ランクなどはコード出した時の状態になりますが」という書き込みを見つけてしまって、ハハハそんなこと有るわけない…あるわけないよね…?と疑心暗鬼になってしまいました。とんだデマを書き込むんじゃないよバカ! 

ついでにあんスタ(こっちもアイナナに沼る前はそこそこ課金していたし、今も推しのガチャ実装されたら課金している)も、上述の機種変のときに出したコードできちんと引き継げました。ありがとうバンナム。ありがとうハピエレ。

LINEは引き継ぎコードじゃないけど、電話番号を登録しておけば、電話番号の変更がない限り引き継げるようです。トークとかは消えるけど、これは通常の引き継ぎのときもたしかそうだったと思う。このLINEも、前回のスマホの機種変のときにスタンプとか消えてしまって痛い目を見たので、今のスマホに買えた時にしぶしぶ電話番号登録したんですよね。LINE社にあんまり情報を渡したくないんですけど、背に腹は変えられなかった。こういうのが後々のディストピア形成につながっていくんだろうな~こわいな~。

 

本当、原因はわからないんですが、1ヶ月前くらいから予兆はありました。何も触ってない時、またはブラウジングしてる時などにかかわらず、1日1回くらい勝手に再起動かかってたり、Wi-Fiをキャッチしずらくなったり。そして今日はまた再起動したんですが、長めの再起動がかかっておかしいなあと思っていたら、初期設定画面のようなものまで出て、だけど壁紙等は自分で設定した通りだったので初期化ではない。おかしいなあと思いながらアプリを立ち上げてみようとすると「○○が繰り返し停止しています」という表示。立ち上げようとしてないアプリまで勝手にそんなメッセージがでる。

ネットで検索かけたけど該当の症状なし。アプリの不調じゃねーんだよ、それくらいわかるんだよド素人じゃね~んだよこっちも!と、心に余裕が無いので汚い言葉を吐きつつ、キャッシュのクリアをしてみたり、怪しげなアプリを停止してみたりしたけど全くの徒労でした! 結局はアプリをアンインストール→再インストールしないといけない、というとこまでたどり着いたんですが。もう面倒だからすぐ使うアプリだけ再インストールして、明日機種変の手続きしてきます。2ヶ月前くらいからHTC U11欲しかったんだよ!

あとあがいてる時にいろいろ触っちゃったのが悪かったのかもしれませんが、電話帳のデータもぶっとんでました。幸い、1つ前の端末に残ってたので復旧できそうですが、各電話会社であるクラウド保存サービスも使用しておくべきですね。こちらもあんまり情報渡すの嫌だったので使用してなかったんですが…

そして只今、絶賛困っているのが「USB接続したスマホがPCに認識されない」問題です。なんでだよ! こちらもいろいろ調べて対処してみたけどダメっぽい。もう何から何までポンコツになっちゃったなこの子。まあUSB転送よりは手間だけど、ネットには繋がるからどうにかデータも移動できるだろうし、おいおいやっていきますわ…。

もう本当に疲れた。

でもアイドリッシュセブンのデータ復旧できてよかった~~~~!!!あとは実装されたガチャで和泉一織くんのカードが出てくれ~~~頼む~~~~~~!!!!!

 

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2017.10.23追記

HTV33(HTL U11)に機種変しました!容量も32G→64Gに増えてやったぜ! 事前登録してたのに非対応だったからできなかったMマスくんもさっくりインストール! よしこの調子でアイドリッシュセブンも…と思ったら、なんとアイドリッシュセブンくん非対応でした。おいおい、本当勘弁してくれ頼む…頼むよ…ガチャも出なかったし…精神的にボコボコだよ! しかも今回、auくんの「アップグレードプログラム」という制度を利用したので、前スマホは下取りに出さないといけないんですね。前の前のスマホは対応してるのでとりあえずそっちに移したんですが、もう4年位使ってるのでだいぶ心許ない。いつ死んでもおかしくない。

ということで心優しく余裕のあるかたは、どうぞ↓より端末追加希望を送って下さい。私を助けると思って…!頼みます……!

アイドリッシュセブン 対応端末追加要望受付フォーム 

https://support.bandainamco-ol.jp/pip/107016/title/idolish7a/index.html

※追加を希望する機種名に HTV33(HTC U11)とコピペして送信するだけでよいので…!

『ダンケルク』感想

大学時代の後輩に誘われ『ダンケルク』を見てきました。金曜はユナテッドシネマ会員なら1,000円で見られるのでだいぶ悩みましたが、せっかくなのでIMAXにて。

とか言ってますが、私は後輩に誘われるまでこの作品の存在をまったく知らず(のちにTLに流れてきたので、いつかのタイミングで知ることになったとは思うけど)監督の名前を聞いても「名前は聞いたことがあるけど作品はわからん」状態だったことを先に告白しておきます。その後、TLの感想などをみて、多分IMAXで見たほうがいいんだろうなあと思い、おそらく2度目のIMAX体験。ちなみに初めてのIMAXシン・ゴジラだったんだけど後ろの客がず~~~っと貧乏ゆすりしているのに気を取られて、IMAXの迫力を堪能できなかったのが未だに悔しい。

 

※※※以下、そこそこネタバレなのでご注意ください※※※

 

 開始3分くらいの発砲音でめっちゃびっくりして多分少し飛び跳ねた。その後も「音」が本当にすごくて、映像もだけど、とにかく「音」がヤバい。あとBGMがなんか音楽って感じではない。(多分この監督の特徴ですか?私は他作全く見てないのでしらないんですが…)おおよそ旋律というものを感じられない、長いSEという感じだった。あとセリフもほとんどない。そうそう、見る前の懸念として、世界史Aしか専攻してない上に近代史が苦手な私には理解できるだろうか…というのがあったんですが、歴史の知識自体はゼロでも全く問題なかった。とてもシンプルな話だった。多少、地図で舞台となる場所を見ておくとよいのかもしれない。(これも別に知らなくてもそんなに問題はない)

じゃあどんな映画だったのかというと、私にとっては「映像体験」であり「音響体験」だったんだと思う。通常上映だと印象が変わるかもしれないけど(そしておそらく自宅のテレビで見ると、この作品の重要なところはゴッソリ削ぎ落とされてしまうと思う)とにかく臨場感がすごかった。最初の発砲音でビビったのはもちろん、30分後には涙目で「もうお家に帰りたい」と思うほど、本能的な恐怖を感じていた。同行者がおらず、隣の席にも他の観客がいなかったら席を立っていたかもしれない。こんな気持で「早く終わって欲しい」と思った作品は初めてだった。あと普通に集中して見すぎたせいか、ちょっと画面酔いした。

あとすごい船が沈没する。こんなに船が沈没する作品を見たのは初めてだ。主人公(と言っていいのかな?)が乗る船乗る船、は~ようやく船に乗れた~と思ったら沈没する。かわいそう。

かわいそうといえば、民間船に手伝いで乗ってきた青年(学生)がいちばんかわいそう、というか理不尽だと思ったんだけど、その青年が最後にちょっと報われたようなエピソードがあるんですよね。でも結局、理不尽な現実が拭われたわけじゃないんですけど…それが主人公たちの今後と重なるんだろうなあと思いました。

あと、いわゆる「敵」(ここでいうとドイツ軍になるのかな?)の姿がほぼ描写されていないのもあとになって気が付きました。最後にパイロットが投降するシーンでも、間近にドイツ軍(ですよね自信なし)が近づいてくるんですけど、たしかそこもぼかしが入ってて、はっきりとした表情などは見えなかった。だからこそ、本編中でどこから攻撃されるかわからなくてハラハラしたというのもあるかも。残虐なシーンはほぼないので、直接的な表現が苦手な人も大丈夫だと思います。血の描写もほぼなかった。でも、直接的な残虐シーンとは少し違う方向の「怖さ」を感じるとは思う。気になっているのなら、ぜひ映画館で見ることをおすすめします。

2017.7.9 KING OF PRISM-PRIDE the HERO-舞台挨拶@T・ジョイ博多

菱田監督、依田P、西Pが登壇された舞台挨拶に参加してきました。覚書をまとめておきます。10:20の回と12:30の回、ごっちゃになってますが。

 

 

『この世界の片隅に』感想

今さらになってしまったけど、『この世界の片隅に』を見てきました。フューちゃん*1としては、Makuake先輩であるところの片隅先輩は見ねばと思っていたんですよね。ということで本当に今さらですが初見の感想を。いつものごとく大したことは書いていません。ネタバレは少しあります。

 

 前情報で言われていたことですが、本当に情報量が多い。描くところはたっぷりと尺を取って描いていますが、序盤とか「○年○月」という表記にて、どんどん年月が経っていくのがわかる。このあたり、原作の配分はどうなってるんだろう?と思いました。

テレビやwebでの特集では「とにかく当時の再現性が高い」ということが取り上げられていて、例えば冒頭ですずさんがお使い(って言っていいのかな?)で広島の街に行くシーン。お店の前で呼び込みをしている店員さんや、道を行く人など、モデルがあるというほどこだわって描かれた、ということは知っていました。だけどこのシーンでは同時に、すずさんの空想の世界が描かれ、「?」と思ってる間に、これが妹に面白おかしく聞かせた、すずさんの綴った物語だということがわかります。(お使いに行ったことは事実だろうけど、だいぶファンタジーめいて脚色されている)私の中ではこれがだいぶ、魔法のようにかかっていて、それはラストシーンまで効いていました。

この現実と空想を行き交うような描写は度々挿入され、例えばお盆に行った祖母の家で、すずさんだけが見た座敷わらし。この描写だけだと、多感な少女時代にした少し不思議な経験、というだけで済むのですが、物語の中盤頃に「もしかしてこの人は、あの時の座敷わらしだったのでは?」と思うような人物が登場します。けれど、はっきりとした答えは提示されません。あの時の座敷わらしだったのかもしれないし、たまたま似たような境遇の、別人なのかもしれない。そんな境界上のバランスで物語は進むものだから、広島に原爆が落とされた後の公民館(みたいな建物)が映されたときも、私はそれが「空想側」の描写だと思ったんですよね。公民館の壁により掛かる、亡霊みたいな兵隊さんの姿。だって誰も、その兵隊さんのことに気を留める描写がなかったんですもん。だから終盤で、あの兵隊さんが「現実側」の存在で、更には…ということを知った時は、なんとも言えない気持ちになりました。

この「現実」と「空想」関連の描写で、一番衝撃を受けたのは、こちらも終盤に描かれる、母と子のシーン。映像がショッキングなのを差し引いても、いきなりの場面転換に加え、これまでに境界の表現を繰り返えされていたため、もしかしたら呉に留まったすずさんは「空想」で、広島に戻ってしまい、そこで被爆したこの女性こそが、「現実」のすずさんなんだろうか…と思い、とてもドキドキしました。今思えば、その女性の顔がすずさんっぽかったかどうかも思い出せないのですが(はっきりと顔、描かれていたかなあ)ああいう描き方をしたのには、なんらかの意味があるような気がしています。まだわからないけど。

 

他に印象に残ったことと言えば、思ったよりもずっと、恋愛描写が多いな?!ということでした。ともすればキャラクター的・記号的になりそうな「すずさん」という一人の女性に、熱や、血や、肉体があるんだなあということを、恋愛という軸からも感じました。納屋のシーンはドキドキしたよ。

 

この作品を「面白い」っていうのはちょっと違う気がするし(コミカルなシーンはたくさんあって、そういう意味では「面白い」)、「見るべき」っていうのも押し付けがましい気がするし、結局は「『この世界の片隅に』はいいぞ」って言うしかない…。「○○はいいぞ」ってワード、押し付けがましくもなく、愛情と自己完結感にあふれていて、使いやすくてとっても良いなあ。

*1:少年ハリウッドファンのこと