きらきらEvery(仮)

書き留めたいことを書く

『ダンケルク』感想

大学時代の後輩に誘われ『ダンケルク』を見てきました。金曜はユナテッドシネマ会員なら1,000円で見られるのでだいぶ悩みましたが、せっかくなのでIMAXにて。

とか言ってますが、私は後輩に誘われるまでこの作品の存在をまったく知らず(のちにTLに流れてきたので、いつかのタイミングで知ることになったとは思うけど)監督の名前を聞いても「名前は聞いたことがあるけど作品はわからん」状態だったことを先に告白しておきます。その後、TLの感想などをみて、多分IMAXで見たほうがいいんだろうなあと思い、おそらく2度目のIMAX体験。ちなみに初めてのIMAXシン・ゴジラだったんだけど後ろの客がず~~~っと貧乏ゆすりしているのに気を取られて、IMAXの迫力を堪能できなかったのが未だに悔しい。

 

※※※以下、そこそこネタバレなのでご注意ください※※※

 

 開始3分くらいの発砲音でめっちゃびっくりして多分少し飛び跳ねた。その後も「音」が本当にすごくて、映像もだけど、とにかく「音」がヤバい。あとBGMがなんか音楽って感じではない。(多分この監督の特徴ですか?私は他作全く見てないのでしらないんですが…)おおよそ旋律というものを感じられない、長いSEという感じだった。あとセリフもほとんどない。そうそう、見る前の懸念として、世界史Aしか専攻してない上に近代史が苦手な私には理解できるだろうか…というのがあったんですが、歴史の知識自体はゼロでも全く問題なかった。とてもシンプルな話だった。多少、地図で舞台となる場所を見ておくとよいのかもしれない。(これも別に知らなくてもそんなに問題はない)

じゃあどんな映画だったのかというと、私にとっては「映像体験」であり「音響体験」だったんだと思う。通常上映だと印象が変わるかもしれないけど(そしておそらく自宅のテレビで見ると、この作品の重要なところはゴッソリ削ぎ落とされてしまうと思う)とにかく臨場感がすごかった。最初の発砲音でビビったのはもちろん、30分後には涙目で「もうお家に帰りたい」と思うほど、本能的な恐怖を感じていた。同行者がおらず、隣の席にも他の観客がいなかったら席を立っていたかもしれない。こんな気持で「早く終わって欲しい」と思った作品は初めてだった。あと普通に集中して見すぎたせいか、ちょっと画面酔いした。

あとすごい船が沈没する。こんなに船が沈没する作品を見たのは初めてだ。主人公(と言っていいのかな?)が乗る船乗る船、は~ようやく船に乗れた~と思ったら沈没する。かわいそう。

かわいそうといえば、民間船に手伝いで乗ってきた青年(学生)がいちばんかわいそう、というか理不尽だと思ったんだけど、その青年が最後にちょっと報われたようなエピソードがあるんですよね。でも結局、理不尽な現実が拭われたわけじゃないんですけど…それが主人公たちの今後と重なるんだろうなあと思いました。

あと、いわゆる「敵」(ここでいうとドイツ軍になるのかな?)の姿がほぼ描写されていないのもあとになって気が付きました。最後にパイロットが投降するシーンでも、間近にドイツ軍(ですよね自信なし)が近づいてくるんですけど、たしかそこもぼかしが入ってて、はっきりとした表情などは見えなかった。だからこそ、本編中でどこから攻撃されるかわからなくてハラハラしたというのもあるかも。残虐なシーンはほぼないので、直接的な表現が苦手な人も大丈夫だと思います。血の描写もほぼなかった。でも、直接的な残虐シーンとは少し違う方向の「怖さ」を感じるとは思う。気になっているのなら、ぜひ映画館で見ることをおすすめします。

2017.7.9 KING OF PRISM-PRIDE the HERO-舞台挨拶@T・ジョイ博多

菱田監督、依田P、西Pが登壇された舞台挨拶に参加してきました。覚書をまとめておきます。10:20の回と12:30の回、ごっちゃになってますが。

 

 

『この世界の片隅に』感想

今さらになってしまったけど、『この世界の片隅に』を見てきました。フューちゃん*1としては、Makuake先輩であるところの片隅先輩は見ねばと思っていたんですよね。ということで本当に今さらですが初見の感想を。いつものごとく大したことは書いていません。ネタバレは少しあります。

 

 前情報で言われていたことですが、本当に情報量が多い。描くところはたっぷりと尺を取って描いていますが、序盤とか「○年○月」という表記にて、どんどん年月が経っていくのがわかる。このあたり、原作の配分はどうなってるんだろう?と思いました。

テレビやwebでの特集では「とにかく当時の再現性が高い」ということが取り上げられていて、例えば冒頭ですずさんがお使い(って言っていいのかな?)で広島の街に行くシーン。お店の前で呼び込みをしている店員さんや、道を行く人など、モデルがあるというほどこだわって描かれた、ということは知っていました。だけどこのシーンでは同時に、すずさんの空想の世界が描かれ、「?」と思ってる間に、これが妹に面白おかしく聞かせた、すずさんの綴った物語だということがわかります。(お使いに行ったことは事実だろうけど、だいぶファンタジーめいて脚色されている)私の中ではこれがだいぶ、魔法のようにかかっていて、それはラストシーンまで効いていました。

この現実と空想を行き交うような描写は度々挿入され、例えばお盆に行った祖母の家で、すずさんだけが見た座敷わらし。この描写だけだと、多感な少女時代にした少し不思議な経験、というだけで済むのですが、物語の中盤頃に「もしかしてこの人は、あの時の座敷わらしだったのでは?」と思うような人物が登場します。けれど、はっきりとした答えは提示されません。あの時の座敷わらしだったのかもしれないし、たまたま似たような境遇の、別人なのかもしれない。そんな境界上のバランスで物語は進むものだから、広島に原爆が落とされた後の公民館(みたいな建物)が映されたときも、私はそれが「空想側」の描写だと思ったんですよね。公民館の壁により掛かる、亡霊みたいな兵隊さんの姿。だって誰も、その兵隊さんのことに気を留める描写がなかったんですもん。だから終盤で、あの兵隊さんが「現実側」の存在で、更には…ということを知った時は、なんとも言えない気持ちになりました。

この「現実」と「空想」関連の描写で、一番衝撃を受けたのは、こちらも終盤に描かれる、母と子のシーン。映像がショッキングなのを差し引いても、いきなりの場面転換に加え、これまでに境界の表現を繰り返えされていたため、もしかしたら呉に留まったすずさんは「空想」で、広島に戻ってしまい、そこで被爆したこの女性こそが、「現実」のすずさんなんだろうか…と思い、とてもドキドキしました。今思えば、その女性の顔がすずさんっぽかったかどうかも思い出せないのですが(はっきりと顔、描かれていたかなあ)ああいう描き方をしたのには、なんらかの意味があるような気がしています。まだわからないけど。

 

他に印象に残ったことと言えば、思ったよりもずっと、恋愛描写が多いな?!ということでした。ともすればキャラクター的・記号的になりそうな「すずさん」という一人の女性に、熱や、血や、肉体があるんだなあということを、恋愛という軸からも感じました。納屋のシーンはドキドキしたよ。

 

この作品を「面白い」っていうのはちょっと違う気がするし(コミカルなシーンはたくさんあって、そういう意味では「面白い」)、「見るべき」っていうのも押し付けがましい気がするし、結局は「『この世界の片隅に』はいいぞ」って言うしかない…。「○○はいいぞ」ってワード、押し付けがましくもなく、愛情と自己完結感にあふれていて、使いやすくてとっても良いなあ。

*1:少年ハリウッドファンのこと

名も無き一人のファンでありたい私たち と ドリフェス!

昨日の私と友人Sちゃんの会話。

私「そういえばこの前のAbemaTVであった、どりへす一挙放送見てくれた?」

S「見た!おもしろかった」

私「アプリも無料で出来るからやってくれよ」

S「アプリは怖いからな…*1でもやってみようかな。ところでゲームの中のプレーヤーってどういう立ち位置なん?」

私「ただのファン」

S「えっ、プロデューサーとか、マネージャーとかじゃなく…?」

私「そう、どりへすのライブでみんながカード飛ばしてるやん?あれが私達」

S「ええっ…最高やん…

 

私たちはちょっと拗らせているので、もう「アイドル」と「自分」を同等の存在として認識出来ないし、認識されたくないのだ。彼らのステージを照らすサイリウムの1本になりたいのだ。私はモブおじさんを飼っているので、たまにモブおじさんとしてアイドルと接したいなあという妄想をすることもあるけど、Sちゃんは完全にジャパニーズ・ニンジャだ。絶対に認識されたくないらしい。Sちゃんの話はすごく面白いので、今度別にまとめてみたい(了承いただけたら)。

そんなこんなで、ただのファンとしてアイドルを純粋に応援できる喜びを噛み締めながら、ドリフェス!を応援したいと思います。 まだ中の人については全然しらないので、そのうち知っていきたい。あと筐体も遊びたい。

2.5次元アイドル応援プロジェクト『ドリフェス!』ミニアルバム「Welcome To D-Four Production」

2.5次元アイドル応援プロジェクト『ドリフェス!』ミニアルバム「Welcome To D-Four Production」

 

 

ただのファンである、といえば、少年ハリウッド26話。それまでメンバーの成長や葛藤の軌跡を「活動記録」として見てきた私はすっかり保護者気分でいたのですが、それが「少年ハリウッドというアイドル」と「一介のファンであるわたし」に分断されたのが、あの26話だったのです。キラの紹介でキラキラのエフェクトはなく、多分心の中で、恒例のポエムを披露しているはずのカケルくんの声も聞こえず、ただ、アイドルとファンがそこにいた。アイドルアニメで、こんなに幸せなことがありますか?!  アイドルと恋愛したいわけでも、一緒に高みを目指したいわけでもなく、ただ好きな人を応援できる喜びをくれるアイドル作品にありがとう! クラウドファンディングもありがとう! ことしのクリスマスも彼らと過ごせるありがとう~~~!!


#26「HOLLY STAGE FOR YOU」ダイジェスト

*1:Sちゃんは、というかSちゃん「も」アイドリッシュセブンというアプリゲームにハマって絶賛課金中